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人材育成に力を注ぎ
どこにも負けないプロ集団を作る
大西:では、現在のお仕事についてお聞かせください。
長沼:当社は足場工事から土木工事、解体工事、収集運搬工事まで総合的な工事を手掛けています。神奈川を本拠地として埼玉・東京・新潟に拠点を設けていますので、エリアも幅広いですね。
大西:それだけの規模となると、抱えておられる職人さんも多いのでしょうね。
岡本:鳶職人、土工職人などが常時150名ほど在籍しています。また協力業者さんも合わせますと、200名以上の体制になるのですよ。
大西:そんなに!? それだけの人数をまとめるのは大変でしょう。
長沼:ええ。一人ひとり個性がありますから、杓子定規ではまとめられません。それに職人は皆、目の前の仕事に追われる毎日ですから、全体で人材教育をする時間もなかなか持てないのですよ。それでもできる限り、終業後に集まってもらって研修やミーティングなどを開くように努めています。
大西:その分のコストもかかるでしょうし、人を動かすのは本当に難しいことだと思います。
岡本:しかしスタッフは皆、社長に懐いているんですよ。いつも作業が終わる頃になると、社長は現場に顔を出しに来られ、そのまま全員を食事に連れて行ってくれることもしょっちゅうなんです。だから、スタッフの中には社長が来られるのを待っている者もいるぐらい。日曜などの休みの日にもわざわざ宿舎に来られ、飲みに誘ってくれたりするので、皆にとっては頼れる兄貴分という感じです。
大西:なるほど。人望が厚いから、優秀な職人さんがどんどん集まって来られるのでしょうね。若手の職人さんに話されていることなどがありましたら教えてください。
長沼:「この業界は努力と我慢があれば身体一つで上に行けるのですから、頑張れ」と励ますことが多いですね。建設業は己の腕次第でいくらでも可能性を広げることができます。特に最近は一時に比べると景気も上向いてきていますし、まだまだチャンスはある。そうした時代の流れに乗じて、夢を追いかけて欲しいですね。
大西:では御社としての今後の展望をお願いします。
岡本:社長が話されたように、時代の波は常に変化していきますから、我々もその流れを見極めながら進化していきたいと考えております。具体的には、現在下請け主体である業務を、自治体などから直接ご依頼をいただけるような元請け体制へと転換していきたいですね。
長沼:今後は各種工事に加えて自社開発で宅地造成なども手掛けていきたいと思っています。もちろん授業の幅を広げて売上を伸ばすことだけにとらわれるのではなく、これまで同様、人材教育にも力を注ぎ、中身の濃い会社にしていくことが第一。そうして現場に強いプロ集団として、全国的に認知されることが夢です。
大西:私も陰ながら応援しています。